古いラジオにも最新技術を(^^)

№1242

 

 記事にしないながらも古いラジオ(主に真空管式)の「不動品。ジャンク品」を

ヤフオクで探しては、またまた数台買っておりました(^_^;)💦

 

今まで出品すると、ありがたい事にワンクールで100%落札して頂けています。

結構、部品や電線、修理用素材(塗装関連、銅板など)の購入代も掛かるので、大儲け

とは行きませんが(^_^;)💧

 

でも、今の今まで何十年も動かないまま押し入れに入っていて、持ち主が「ご寿命」で

亡くなられた後に遺族の方がそのまま出品整理されたり、アンティークショップに引き

取ってもらったものが出品されることも少なくないので、それが再び命を得て現代の

電波を掴んで、大きな音をスピーカーから鳴らす時・・・・

私には「命を再び与えてくれてありがとう!」ってラジオが言っているような気がして

とても嬉しいんです。

 

 ボロボロになって中の電線が見えてしまうほど劣化した物、耐圧不足で電解コンデン

サーがパンクしてそれっきり・・・の物、1cm以上も綿ゴミが積もった物、ゴキ君の

卵が付いていたり、蜘蛛の死骸が数匹綿ゴミに乗っていたり、使用時間が長かったのか

真空管の寿命が来て「うん」とも「すん」とも言わなくなり、それっきり鳴らなくなっ

てしまい物置に入ったままの物。

何台も異なった理由で音が出なくなってしまったり、出たとしても聞くに堪えない様な

酷い音だったりする様々な症状のラジオを治してきましたが、幸い「先人たち」の経験

豊かな方々がブログを持っておられ、惜しげもなくノウハウをオープンしてくれている

ので、たった一文の記述がとても参考になったりし、例外なく修理できています。

 

 そこで、少しでも古かったラジオが再び世に出て現役として働けるように、付加価値

を付けてあげるには何が出来るだろうか?と常々考えています。

 

 真空管はとっても熱くなります!

動作時には火傷しますので、うかつにガラス管に触れません。(経験済み💦)

熱くなっても大丈夫な設計になってはいるのですが、「寿命」という点を考えると・・

熱いままでは良い訳がありません。

そこで世の中には余り見かけない(有ったとしても高価!)「放熱板」を被せて

あげることにしました。(銅板を手で曲げて丸い棒に巻き付ければOK!(^_^)v)

スペースが有るラジオには、雑音が殆ど出ない「ブラシレスファン」の小さな物を取り

付けています。

 

一例です。

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 それから・・・このラジオが売れに売れた時期は、同時に音楽レコードのブームの

時代でもありました。(SP → LP → EP)

やがてステレオの時代が来ますが、その手前の時代は「ラジオ&レコードプレーヤー」

の組み合わせが多く、真空管ラジオには殆どの機種に「PHONO」とか「PU」などの

入力端子が設けられていました。

現在はもうラジオでレコードプレーヤーを鳴らす人は皆無なので、私はその部分を全て

「Bluetooth受信機入力」端子に改造しています。

世に言うところの【スマホスピーカー】として真空管ラジオを聴くのです(^_^)v

 

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 使った写真のラジオは即決で落札して頂きました(^^)

うっかりと放熱板にくっついている「保護シール」を剥がさずに出荷してしまい💦

事情を落札者に伝えて「新しい放熱板と交換していただけますか?(^_^;)」と平身低頭

でお願いしたら「やりますよ〜!\(^o^)/」と温かい返事を頂けた方でした。

このラジオの場合は前面に付いていた「イヤフォン端子」を、Bluetooth受信機入力に

改造したラジオでした。

 

 私のスマホはiPhone7(Bluetooth ver4.2)です。

持っている音楽だけでなく、You Tubeで好きな音楽を探して各々のラジオに合う曲を

掛けては音を確かめています。

澄んだ声の女性ヴォーカルが音の確認には最適です。

個人的には「由紀さおりさん」「新妻聖子さん」「はいだしょうこさん」などの声が

好きなので、それを聞きながら音の歪み(ひずみ)や高音の伸びの有無、などを耳で

確かめています。

 大きなスピーカーが複数付いているような大型ラジオでは、個人的な好みですが💦

「ムードコーラス🎵」が合いますねぇ(^_^)v💕  

ちょっと声が掠れた女性ジャズボーカル(ヘレン・メリルなど)も実に合います!

真空管ラジオの中の回路も、スピーカーを鳴らす為の「アウトプットトランス」も

オーディオに特化しているわけではないので、音の特性は後の時代の「オーディオ

専用機器」のそれとは比べ物にならないくらいお粗末なのですが💦

素朴な回路ゆえの「温かみ」「滑らかさ」「耳に刺さらない柔らかさ」があるんです。

スマホのスピーカーから聴く音の感覚と、Bluetooth受信機というデジタルそのものの

音も、真空管回路を通ると・・・まるで料理の時に「ふきん」で「濾した」様な

「まろやかさ?」を感じられます。

 

 食卓から数メートル離れた場所の真空管ラジオに向かって、スマホから音楽を送ると

音楽だけでなくFM放送も、You Tubeも、ZOOMの声までも大きくして聴くことが

出来ます。

 

 現在3台ほどの修理完了ラジオに安いBluetooth受信機を装備して、少し高めに設定

した価格でヤフオクに出品計画中です。

今は不具合が発生しないかどうか【エージング中】です。

 

 なかなか治らなくて投げ出したくなる時もある「真空管ラジオ修理」。

でも、あれこれ考えては試してみて、それでも駄目でネットで調査し、ヒントを得て

実際に取り入れてみたら見事に解決!(^_^)v\(^o^)/ という瞬間も有って、そんな時

は「🍺ビール」で「一人お祝い!」をして喜びます。

 

一番難しかったのは、まずラジオに回路図が付いておらず、しかもとても珍しい真空管

を使い、これまた珍しい電気回路を構成しており、そんな時に限って「不具合」があり

思いつく全てを確かめても何も改善できない症状を持っていたラジオです。

その症状とは・・・

【ボリュームを戻しても、スピーカーからかなりの音量で音が出ており音を全く

 絞り切れない】というものでした。

こういう場合大抵は「ボリュームの使い過ぎで、中のカーボンが擦り取られてしまい

ボリュームの役を果たしていない」・・とうのが定番です。 

最初はそれを疑い、真空管回路に行くはずの入り口をアースして、入力信号をゼロに

すると音が消える・・これで原因がボリュームの不良!と言えるのですが・・・やって

みても何も変化しない💦

真空管を取り換えても変化なし! 

使っているボリュームが実に特殊で、世の中にはもう探しても無い作りなので、もし

ボリュームが不良だとしたら元と同じ機能には戻せません。

(幸いボリューム原因ではありませんでした(^^))

 

 先人たちの知恵の中にとても参考になる文を見つけ、早速やってみたのが・・・

【スピーカー増幅回路のゲイン(利得)が大きすぎ、音が絞りきれないことがある】

ヒントに入力を「抵抗分圧」したところ、スピーカーに耳を近づけても殆ど聞こえない

程度まで音が落ちたのです。 確かにそれまではボリューム全体の10%も回していな

いのに耳を抑えたくなるほどの大音量を出せる余裕があり過ぎる程でした。

「抵抗分圧」とは・・・

抵抗二本またはそれ以上を用い、もとの大きさの信号を「何分の1」「何十分の1」

などと「小さく」する方法です。(固定ボリュームと言えますね(^^))

今回はあまり絞りすぎると「Bluetooth入力」からの信号増幅が小さくなってしまう為、

実験しながら決め「1MΩ(1,000kΩ)」と「10kΩ」の組み合わせが丁度良かった

ので【約1/100】に落として上手く行ったことになります(^_^)v

 

そのようなわけで面白くて困っています(^_^;)💦