たくさんの命を再び(真空管ラジオ)

No.1348

 

 YouTubeで「古いラジオでラジオ深夜便を聴く」という内容の動画を見たことが

きっかけで、それまで一度も関心が無かった「真空管ラジオ」に興味が湧きました。

胃がんの手術後、体力が無くなった事や食べ過ぎ(胃が小さくなっているので)ゆえの

「低血糖症状」が突然起こるので、体力や責任が大切な介護の仕事は無理と判断して

仕事は辞めました。

 

 家にいることが多くなり(本当は外が大好き人間)「そうだ・・真空管ラジオを

一台落札して弄ってみようかなぁ・・・。」ふとそう思ったのでした。

かつては家で「電子機器の設計製作委託作業」をしていたので、たくさんの部品やら

配線材料やら測定器なども有ったのですが、もうその関係の仕事はしないだろう!と

全部「燃やさないゴミ」として廃棄しちゃっていたので、ハンダゴテから始まって沢山

の物をまた少しづつ取り寄せるようになりました。

 

 思っていたよりも回路は複雑ではなく、配線もそれほど神経を使わなくても良い事が

分かってきました🤗  ただ、電圧が高いので何度か感電はしましたが😅 

 

 一台うまく動き始めた事が嬉しくて、既に中身の部品が焼け焦げて壊れていたり電球

が切れていたりと・・もう鳴らなくなったラジオを手に入れては「命を吹き込む」作業

がとても楽しくなりました。

数えてみた60台近く直して来ていたことに驚きました!

直しては他の人にお譲りし、別の場所でまた「現役として」頑張っていてほしいです🤗

同じ機種を10台近く直したこともあり、すっかり中身を覚えてしましました(^^)v

 

集合させたコラージュは、私が手がけた真空管ラジオたちです(^^)v

 

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 来た時にラジオの中は分厚い埃がいっぱいで、綿埃が暖かいからなのか「蜘蛛」が

いたり、ある時には配線の込み入った場所に「カメムシ君」がいたこともありました。

ゴキちゃんの卵の殻はデフォルトです😅

 

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どうしても音が良くならない物があったと思えば、逆に「何て良い音なのだろう!?」

という物があったり、買うと結構高い部品が「断線していてダメ」なラジオもありま

した。(電源トランスはヘタをするとラジオ全体よりも高い部品です。)

 

 一体いつの時期に付けたのか、地元の放送局のダイヤル位置に「傷」を付けて、そこ

に針を合わせたのだろうと思える物があったり、いろいろ歴史を感じます。

そういえば、中も外も油まみれの物もあり「きっとどこかの食堂で使ってた?」としか

思えないほど汚い物もありました。 そんな時は思いっきり中性洗剤と硬めのブラシで

ゴシゴシ洗い、数日間洗濯物干し竿にぶら下げたり・・。

 

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譲った先の多くの方々に、聞き慣れたデジタルのクリヤーな音と違って「優しくて」、

「懐かしい音がする」ととても喜んでもらえました。

 

 私的には昭和20年台から40年代ごろまでの歌謡曲をYouTubeで探し、Bluetooth

受信機をラジオに繋ぎスマホから送ると・・・真空管を通すとデジタル音が「アナログ

感覚」の「丸い音」になり、とても聴いていてリラックスするので大好きです。

 

 ニュースによれば、2028年には民放各社が現在「AM放送」を停波(辞めちゃう)

し、FM放送のみを送信することになっています。(NHKは放送する事を表明)

ラジオのダイヤルの殆どの場所が「静かに」なるでしょう。

外国の局は引き続きAM波を送信するはずなので、今まで強力な民放の電波で潰されて

いた遠い国の放送を聞けるでしょう。

ラジオだけではなく「アンプ」として楽しめるような回路を組み込んでいます。

 

そうそう!

お譲りしたある方は高齢者施設を訪問するボランティアをなさっていて、大型ラジオ

でしたのでかなりの低音と迫力ある音を活かし、懐かしい歌謡曲を掛けて聴かせてあげ

るんだぁ!と仰っていました。 懐かしいラジオの姿を見ながら聴く懐メロは本当に

味があって良いんです😭