No.1531
ブログを遡ってみたら、今から9年も前の記事が見つかりました。
「高山植物」が見たくて、色々調べていたら小諸や上田界隈の山岳地帯に目が行きまし
た。 基本日帰りなので、下から何時間も登山してたどり着く登山は私には無理です。
なるべく現地の側まで車で行ける場所となると・・・無いですねぇ💦 (根性なし!)
そんな中、長野県東御市に「池の平湿原」があるのを知りました。
その入り口となる「地蔵峠」は、草津の帰りに吾妻町から小諸に抜けるつもりで何度か
走っています。その湿原は、その地蔵峠から山道(舗装)を走るとすぐ行ける場所だと
いうことも分かりました。勿体ないことに当時は全く知りませんでした。
この場所に行って初めて知った植物ばかりで、大興奮した事を覚えています。
私は小さくてとっても清楚な【マイズルソウ】に惚れました💞
この花が咲く時期に初めて行ったんですね。季節が変わっていたらまた好きな花も
違っていたかもしれません。(惚れやすい?🥰 )
下界は腫れているのに、着いたら強風と雨という時もありました。
これまでの来訪の中には、2019年の1月に胃がんで手術し、体力が落ちているにも
かかわらず、どうしても来たくて半分だけ歩いたこともありました。
何だかんだ言っても依頼ずーっと欠かさず訪れる場所です。
今日はというと・・・本当は明日(18日)を予定していたのですが、予報では
広範囲に渡り「大雨注意報レベル」の悪天候だと分かり急遽準備して今日に「前倒し」
しました。
関越道と上信越道を使うのですが、朝食やトイレタイムもありましたが、高速でも
さほどスピードを出さないため約3時間近く掛かりました。
「碓氷・軽井沢」から「佐久平」まではずーっと「片側車線のみ」の走行でしたから
なおのこと時間が掛かったんです。
今日は私1人なので、気を使う事なく「行きたい場所」「撮りたい場所」に行き放題の
居放題です。(^^)v
毎年同じ道を歩いても、前の年にあった花が今年は「無い」ということが多くて、
盗掘ではなくても植生が変化し少し残念に思うこともありますが、林の中を歩くだけで
体が軽くなっていくのが分かります。探す楽しみもありますしね。
池の平湿原と周囲の山で出会えた花たちを紹介させてください。
「立ち入り禁止」が多いために、あくまでもロープで仕切られた「歩道」から見える
だけの物です。
アヤメです。
意外にも湿原には咲いていなくて、高い場所の稜線に咲いていました。
これは【ツマトリソウ】です。
この花が一番多く咲いていた様に思います。
シロバナヘビイチゴの真っ白な花と大きさが同じなので、よく見ないと騙されます。
二つ揃って咲いている株も多かったです。
この花もたくさん見ることができました。
【ゴゼンタチバナ】です。 ガッチリとした感じの花びらです。
これが私が惚れてしまった【マイズルソウ】です。
舞鶴というイメージよりも「真っ白な金平糖」みたいな背丈も花も「小さな」花です。
ハート型の艶の葉っぱも可愛いです。林の雰囲気がやさしく感じます。
霞んでいますが今日は富士山がよく見えました。
明日はきっと大荒れになり、景色どころでは無いでしょう。
元々は火山の火口が湿地になった場所なので、外輪は絶壁の場所の砂礫です。
他の花は育たない強風と荒れた土地という厳しい環境下で【コマクサ】はこんな
にも可愛くて美しい花を咲かせます。 高山植物の女王と呼ばれています。
「タイツリソウ」の花の形とそっくりですね。😆
こちらは【イチヨウラン】といいます。
花の下を見ていくと___その名の通り「葉っぱが一枚だけ」でした。
この花も毎年同じ場所には無く、少し移動していたり、消えていたりと「幻の花」に
感じます。
同じ環境下で最近幅を利かせて侵食している「小笹」ととても色合いも背丈も似て
いるので、早足で山道を移動してしまうと「無い!無い!」ということに💦
私は子供の頃から山菜やキノコを見つけるのが得意なので、今回は8株以上も発見!
できました。花期が少し終盤でしたので一番きちんとしていた写真を。
花の模様が何だか「ハムスターの顔」に見えたり、「ハチワレの猫」の顔に見えたり
「おちょぼ口のフグちゃん」にも見えたり・・・なかなか愉快なランです。
このランも「どこにでも咲く」花では無いので、しっかりと守りたい花の一つです。
「湯の丸高原」からずーっと続く「レンゲツツジ」の分布。
子供の頃に嗅いだ香りを思い出しました。少し毒があるとは知らずに蜜を吸っていた
昔が懐かしいです。
【イワカガミ】の桃色も大好きです。
この花も気候の厳しい場所で健気に咲く花です。
イワカガミのピンクと、マイズルソウの純白の組み合わせは本当に可愛いです。
「ハイマツ」の枝葉に守られる様に根本に咲くイワカガミは、色も姿も伸び伸びしてい
ます。光沢のある葉も美しいです。
マイズルソウは小さくてしかも真っ白なので、「白飛び」や「滲み」が起きやすく、
なかなか精細に撮れません😭
「ニジニジ」の「ボケボケ」です。噛めたというより腕の所為かな・💦
遠くの山々が見えるか見えないか?
これだけは単に晴れたから見える・・というわけでも無く、小雨でも見える日もあり
本当にその日、その時の「タイミング」次第です。
今日は雲が多かったのですが、昼近いこの時間帯で「槍ヶ岳」や「乗鞍岳方面」や
白馬の方まで見えました。まだ雪が残っているんですねぇ。
「三方ヶ峰」の「コマクサ園」に「白い花」があると知っていましたが、今年初めて
見ることができました。 思っていたよりもずっと手前に咲いていて、私のしょぼい
200mmでも十分に撮れました。
コマクサは花が一番に目が行くほど美しいのですが、私は細かく切れ込んだ「葉」も
好きです。 調べてみたら独特の形状の葉は、「霧」をキャッチしやすい構造なのだそう
です。 高山は雨が降りやすく直接濡れるはずなのに、どうしてそんな必要があるの?
そう思いましたが実は砂礫は水がすぐに流れ去ってしまったり、陽が差したり風が吹き
始めるとすぐに乾きやすいとのこと。
有機物が少ない砂礫には他の植物が育たないため、落ち葉や腐葉土も無く水を含む要素
もないためだそうです。
栄養分も乏しいため意外にも「根っこ」は地表では無くかなり深いところまで伸びて
いる様で、1m近く張っている株があったとのこと。
唯一得している点は、他の競争相手がいないため「太陽を独り占め」出来る点です。
花の姿だけで無く、なぜここに咲いているのだろう?と全体のことを思いながら見ると
より美しくまた逞しく見えてきます。
砂礫の下は断崖絶壁です。
わざと下界の景色も入る様に撮ってみました。
日によってはかなり強い風が噴き上げてきたり、屋根となる樹木もないため激しい雨粒
に打たれることも多いでしょう。
すぐに環境の不満をこぼす人間と違って、植物は偉いですね。
殺風景な岩地にこの色もまた映えます。
【ハクサンチドリ】です。まだ若い株ですね。明るい青紫色です。
今いる場所は三方ヶ峰のコマクサ園の端っこから駐車場へと向かう途中です。
今回初めて入ってみた「おとぎの森」です。(迂回路みたいな感じの道でした。)
歩いている私の目の前を「真っ黒な蝶」が横切って行きました。
「きっと、ナントカ?ヒカゲ」とかいう蝶かな?としか思わなかったのですが、
舞い降りてから一度も飛び去った様子がないので、6mくらい先を見たら・・・・
なんと!!
実物は初めての出会いとなる【孔雀蝶:クジャクチョウ】でした!
望遠レンズが小さいので、思いっきりズームしてもこれが精一杯。
でも、撮れただけでも満足で嬉しいので、贅沢を言うのはよそう!と満足でした。
ところが、ゆっくりと歩く私のすぐ近くにやってきて、やおら道に舞い降りて羽を広げ
まるで「良かったら私をしっかりと撮影していいよ!」とでも言ってくれている様に、
2mも離れていない場所に来てくれました。
なるべく大きく取りたので近づくと・・舞い上がって・・・また少し先に舞い降りて・
この繰り返しでした。 おかげでたくさん撮れました。
私は「蝶」に関してだけですが、この様な体験を何度もします。
そんな時、勝手に「あ!気持ちが通じた!🥰」って思うんです。
初めての発見! ズーム限度いっぱい!(望遠欲しい!)
道に降りてくれてこっちに向かって歩いてきます。🥰
こんなにも大きく撮れて大満足。
今日はくまなく歩いたので足腰が疲れました。
でも大満足! 以前に見られて今回は見つからなかった花も何種類かありました。
(グンナイフウロ、ツバメオモト、スズランなどなど)
過去記事を見るとほとんど同じ日に来ていても、とっくに花が終わっている物もあれば
逆にまだ咲いていないという花もあったりと、決して毎年同じではないというのも興味
深い点です。
高山地帯の林には、低地の林の様な「まとわりつく虫」が少なくて爽快です。
特に「メマトイ」などは、文字通り「目の周り」を狙ってくるので厄介です。
風通しの良い道をゆっくりと歩きます。急いだらもったいない。
咲いている場所が変わると同じ花を何度も撮ってしまいます💦
湿原を歩く人の数が偶然「ゼロ」の瞬間がありました。
コマクサ園や稜線近くには結構登山者がいたんですけど。
湿原から駐車場に戻る道は大きく改修され、しっかりとした「厚い板」の木道が
上の道路まで延々と続いていました。 滑り止めの出っ張った横板がないので、自分の
足の歩幅で自由に歩けて快適でした。 何だか「川」の流れの様な曲線が素敵。
10時半から歩き始めて車に戻ったら丁度「お昼」。
いつもは車の中で食べるのですが、今回は休憩エリアで涼風を味わいながらの食事。
出がけに急いで作った弁当は・・・
「丸めて冷凍したご飯」を「チン!」、前日作った「大根の葉の油炒め」と「椎茸の
卵綴じ」だけのシンプル弁当です。
何を食べても美味しく感じる「山の上で食べる食事」は、大きな楽しみです。
夏の終わりにまたきたいです。
初夏の花とは全く違った草花が咲くからです。
帰りはいつもの様に「横川SA」で「峠の釜飯」を買って帰りました。
今年も同じ場所に行き、自分の足でまた大好きな花たちに会えました。
生きている実感を深く感じます。 そして感謝の気持ちも深まりました。