それほど遠くない場所の「世界遺産」。
じつは渡しの場合は特に【絹】や【織物】に興味があるわけではありません。
ですが以前にTV番組の中で「富岡製糸場のレンガ」は、それまで作ったことのない
各地の沢山の職人さんたちがフランス人の技術者のもと、作り上げたという話題を
扱っていたことがずーっと記憶に残っていましたので、この目で実際に見たくなり
家族で出かけてみました。
【フランス積み】は、他の国の積み方とやはり違っていました(^^)
実際に撮影してきたレンガの姿がコレです。 その通りですね。
色違い、形状のばらつき、直線性・・・どれも「初めてやってみた感」がありますね。
それが返って「職人さんたちの工事の様子が目に浮かぶ」のでは?
職人さんたちの拘りとして「沢山の自分たちの屋号」を付与した物があるそうです。
その一例です。
【ヤマニ】なのでしょうか? 逆になるように置いたのでしょうか?
入場料は大人の場合「1000円」ですが、その後に中に入ってから「案内ツアー」に
「200円」で参加すると、無線受信機型イヤホンを貸してもらえて案内者の声が鮮明に
聞こえますので、列の前でも後ろでもその説明を聞き逃すことがありません。
自分が資料を見て回るだけでは、知ることの出来ない貴重な情報を得ることが出来まし
た。コレはお勧めします。社会科見学で訪れていた小学生さんも全員がこのイヤホンを
借りていて、一所懸命に学んだことをノートに書いていました。
沢山のグループが施設内を回りますが、無線チャンネルが違うので混信するトラブルは
全くありませんでした。
そうそう! 写真撮影の点ですが【西置繭所】内の沢山の文献や展示物などを除き、
殆どは【撮影可⭕】です。係の方に確認済みです。
このゆるきゃらは【お富ちゃん】です。
富岡の「冨」、誕生日は10月3日(とみ)、年齢は13(とみ)ではなく(^_^;)
「14歳」の設定でした\(^o^)/
全体の配置図です。
最初にくぐる建物の上部に「明治五年」の文字があります。
この年は沢山の「初めて」が多い年だったようです(ガイドさんが説明されます。)
大きなものとしては・・・
⭕日本で初めて新橋ー横浜間が鉄道で繋がりました!
この建物がフランス人のおかげで建ったこともあり、様々な営みもまたかつての日本の
それとは大きく異る【日曜日は休み】という取り決めがこの工場の最初から適用
されたそうです。今まで明治のことなどほとんど思いの中にありませんでしたが、今回
ここに来て昔への思いが強まりました。先人たちのおかげで今がある!って。(^^)
コレはフランス式の「丁番」です。 差し込み式というのは斬新です。
ここにも「不揃いのレンガ」があって、人間味が感じますね。 白い部分はセメント
ではなく、「漆喰」だそうです。強度的にはセメントに叶うわけもない漆喰ですが、
関東大震災、空襲、幾多の大地震にも耐え(3.11にも)、現存しているというのは
ただそれだけでも凄いことですね!
工場内です。ここで無数の繭玉の糸が巻かれていたんですねぇ。
当初はフランス製のあまり効率の良くない「手作業」の機械が主でしたが・・・・
現在車の会社【TOYOTA】の前身が「織機」だったように、この機械は現在のやはり
自動車会社【NISSAN】・・に吸収される前の【PRINCE】が手掛けた、最初で最後の
【自動繰糸機】だそうです。 自動車のカムやクランクなどを連想できる機械は圧巻
でした。
この機械の奥に実際に「糸を繰り出す」実演コーナーが有りました。(常設では無し)
眼が遠くなった私には「細い絹糸」そのものが見えませんでした(TдT)
白い部分は全て「窓」です。 電気の無かった当時はまず日中の光が必要だったこと、
そして「湿気」が敵だったので換気も重要だったからです。
明るいときしか仕事ができなかったとも説明がありました。
この一角にだけビオラが咲いていました。コンクリートの隙間です。
植えたというよりは種がここに飛んできたとしか思えません。
癒やされました(^^)
これは工場に初めて電気が繋がり、工場全体を賄っていた配電室へと引き込む碍子
です。もちろん今は使われておらず電線はカットされていました。
電柱だけは使用され、上空に見える電線は現在も使っているラインです。
居住エリアの一室に、このコーナーが有りました。
虫かごの中で元気に動く蚕さんと、製作途中の繭玉も見ることが出来ました。
蚕だけは「虫」と分かっていても、怖くも気持ち悪くもありません。
これはTVでも扱っていましたが、工場全体の「動力」となっていた「蒸気機関」の
再現機械です。 巨大なはずみ車が圧巻です!
蒸気エンジンが回す動力はとても貴重なエネルギー源だったでしょうね。
カメラに収めていないシーンがもっともっとあるのですが、ぜひ訪ねられて実際に世界
遺産を見ていただきたいと思います。
本当に来てみて良かった!と思える場所でした。
因みに、この製糸場には駐車場はありません。
周辺の市営、個人、企業駐車場が分散していますので事前に調査が必要です。
私達は市営駐車場を利用しました。2時間弱居て500円で済みました。
徒歩でも10分とかからない場所にありますので、平日ならまず問題なく停められると
思います。
看板が見えますね\(^o^)/
この後、すぐに変えるのは勿体ないので「横川」の「峠の釜めし:おぎのやさん」へ
と向かい、釜飯の温かいものを頂きました。飲み物のように胃の中へ♪
釜飯以外にも「うどん」もあります。
ではまた\(^o^)/