家で我慢するには・・「ラジオ修理?」

№1198

 

今日から5月!!\(^o^)/

 本来なら天気も良く暖かく、そして涼しく海に山にと出かける楽しみがピークの今、

先が見えない様な「お出かけ自粛」は、もう「忍耐」へと移り変わっているのでは

ないでしょうか?

みなさんはどの様にお過ごしでしょうか?

 

 私は、コロナ騒ぎの少し前に「ラジオ修理」はもういいかなぁ!と思っていました。

ところが、ここまで長く続くと流石に出来ることが少なくなり、頭の中も段々と

「うに化」していくような気がして来ます😅

 

 そこで、再び安い真空管ラジオ(殆どが昭和30年代初期)をヤフオクで落札し、

交換する部品は秋葉原の通販可の電子部品屋さんにネットで注文!(^o^)v

「流通」がストップしたらもう成り立たないので、配達関係の人には本当に感謝しか

ありません🙏

 

今回落としたラジオは・・・・

日立製作所 真空管ラジオ「フローラS-565」という幅が何と!

600mmを超える大きなラジオです(^^)

60年以上も前のものですが、以外に外見はきれいで、傷や欠損があまりありません。

古いラジオに特にありがちなのが「フロントのプラスチックの亀裂、欠損」、そして

「化粧木目の剥がれ」なのですが、大丈夫のようです!

サランネットの引っかき傷やホツレも無しです!

私はこの色合が好みではないので、黒いサランネットに代えますけどね。(^^)

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 珍しくも、このラジオの筐体(木製)も一部に、製造年月日が捺印されていました。

【−6 AUG 1958】・・・1958年(昭和33年)/8月/6日

 昭和33年には何があった年なのでしょうか?

調べてみたら・・・大きな災害がいくつもありました😱!

【阿蘇山大爆発】【浅間山大爆発】【狩野川台風】これらは

どのような被害だったのか、資料はありますがそれは私の記憶にはありません(T_T)

大変な年だったようですね。

嬉しい出来事としては【東京タワー完成】【関門トンネル開通】

などがあったようです。

今から62年前のこのラジオ・・・いろいろな事を考えさせてくれる「アンティーク」

なればこその貴重な「遺産」です(^o^)

 

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 すぐにでも電源を入れて、ラジオが鳴るかどうか?試したくなるところですが・・・

ここはグッと我慢して・・・まずは内部の掃除、パネルパーツの洗浄、汚れ落としを

行います。(まずパネル関係をバラバラにします(^^))

 

サランネットって当時は職人さんが「ヌカ釘」という名称の、木工組み立て用の小さな

釘で写真のようにネットを張ってたんですよねぇ。

この釘を「ニッパー」で咥えて引き抜きます。(100本以上抜くので大変💦)

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昔のプラ製品は劣化しやすいんです。

プレーヤー(レコード用)入力端子はボロボロでした。

テレビが無かった当時は大きなラジオとレコードプレーヤーのセットが【オーディオ】

のポピュラーな家電品だったのでしょう。(贅沢品だったとは思います。)

 

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特にホコリを吸い込むようなファンも付いていないのに・・・埃や塵っていつの間にか

積み重なっていくんですねぇ💦

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おやおや? この蜘蛛は一体「昭和何年?生まれ」なのでしょう?(^^)

食べ物がやってこなかったんだねぇ。(二匹「化石?」になっていました。)

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ラジオ全体に綿埃が積もっています。

200V以上の高電圧が掛かるので、埃を呼びやすいんです。

下手をすると火災になりかねません🔥

掃除機で吸うのが一番です!

 

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このラジオは見えない部分も配慮がよく成されています。(真空管名印刷など)

真空管の印刷もきれいでしたので、安心して全部引き抜いてシャーシを掃除します。

サビとは違う「シミ」のような黒い滲みは、削らない限り取れないので放置します。

パネル部分とシャーシが組み立てられた状態で筐体から外せるので、とても弄りやすい

ラジオです。 その代わり重いです(T_T)

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意外にも回路が詰まっているシャーシ内側はキレイです!(^_^)v

ラジオの幅いっぱいのシャーシなので、なんだか「ゆったり」しています。

コンデンサーは変色したり、破壊した物は1個もありません。

でも60年以上経っているので、全て新しい耐圧の高い「フィルムコンデンサー」に

交換します。

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電源回路の平滑回路(交流を直流にした後、更にきれいに直流に整える回路)を追加

します。今回はスペースがあるので抵抗とコンデンサーを二個づつ追加しました。

この部品たちのおかげで、真空管ラジオ特有のハム(ブ〜ン!という不快音)が殆ど

聴こえなくなりました。(*^^)v

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プレーヤー入力端子が壊れていたので、通販で買ったスピーカー端子を代わりに同じ

場所に取り付けました。(偶然!取付寸法がピッタリ!)

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どのラジオを治す際にも、初めて電源を入れるときは本当に「ドキドキ」します。

いきなりヒューズが飛ぶかもしれませんし、部品が燃えたりすることもあります。

そして、真空管は働き始めるのに10秒以上も掛かるので、その時間待っている間は

とにかく神経がピーン!と張ります。

(無事に一回で音が出ました!)

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大きなスピーカーの「エッジ」と呼ばれる一番外側の「紙」は、低音が出れば出るほど

大きく振動するので、昔のラジオ、それもよく聴かれてきたラジオは劣化していて、

「破けて」しまっているのがほとんどです。

このラジオも全周が「破れ太鼓状態」でした。(T_T)

修理代が高いですし、どこへ出すのかも分からないので自分で修理する事に決定!

布製のガムテープを10mm✕30mmくらいに切って、振動する際に追従するように

少し弛みを持たせて、全周に渡ってペタペタ貼っていきます。

写真でいうと押し当てている向こう側なので、見えません。

実際にラジオを掛けて、音楽を聴いてみましたが全く破けた時に出る「ビビリ音」が

全く無くて良い音が出ました(^o^)v (タダで直せました。)

 

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電源用の真空管と、スピーカーを鳴らす増幅感は触れないほど熱くなります!!

高電圧を掛け動作させないと元気よく鳴らせないので仕方ないことですが・・・

やはり熱いままでは「劣化」しやすいはずです。

そこで、自作の「冷却パーツ」を作ってみました。

ハームセンターではガムテープ売り場に「アルミテープ」が売られています。

裏側が粘着式なのでそのまま貼ると熱で焼けてしまう恐れがあるので、少し工夫して

使います。

アルミテープの粘着側同士を貼り付けてしまい、アルミ箔の二重構造にしてから真空管

に2〜3周巻きつけます。それを銅箔テープで固定して、少しでも冷却効率が上がる

様に上側をはさみで刻み斬りします。 それを花が咲くように広げます。

このラジオは自宅用にしたいので、ヤフオクで「ファン」を落札しました。

静かに回せば冷やしすぎることもなく、でも熱くなりすぎることを防止できそうです。

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スヌーピーのぬいぐるみが一番似合います\(^o^)/

ラジオは幅が600mm超えるのですが、ヌイグルミがデカイので(^^)コンパクトに

見えますね。

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確か漫画ではこういう格好でケンネルの上で寝てましたよね(^_-)-☆

右隣に見えるのは「オシロスコープ」です。

現役の頃は毎日これなしでは仕事が進まないほど必須なアイテムでした。

息子が資金を出してくれたので、これまたヤフオクで安く落札できました。

高性能で使いやすく、今まで「見えない電波」のまま修理していましたが、これからは

電圧も雑音状態も、発振周波数も「見ながら」できます!

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他の人も最近やっているようですが・・・

ラジオの中に「Bluetooth受信機」を仕込み、アイフォンなどから電波でラジオに送り

このラジオには無い「FM放送」も聞けますし、アイフォン内の音楽を鳴らすことも

出来ます。

まさに「昭和初期音響装置」と「最新式の音響装置」とのコラボレーションです♫

 

 時々「庭」に出ては「アブラムシのついた枝の剪定」「雑草抜き」「水やり」などを

しながら「外出自粛中」です。